昨日もまたブログをさぼってしまった。
いつも読んでいただいている方々、ごめんなさい。
昨日は職場の人たちと飲みに行っておりました。カラオケ屋で演歌を歌いながらビールを飲みました。カラオケは友人と行った方が自由に歌えて気が楽ですね。職場の人と行くと気を遣っちゃいます。
今日は、恵比寿に行って参りました。
恵比寿の写真美術館で写真展を見てきたのです。
「スナップショットの魅力」と題された展覧会をみて、写真の絶望を感じました。
そもそも写真美術館には先週末、ねえさんと行くつもりでした。
それで実際に恵比寿までは足を運んだんだけれど、なんだか写真展を見るような気分にならなくて、結局見に行きませんでした。
写真美術館の展覧会は、いつも展示されている写真の点数が多くて、なんだか疲れてしまいます。二日酔いの日に見て楽しめるような代物じゃありません。だいたい、ギャラリーや美術館に足を運んでまともに見れる作品の点数って、30〜40枚程じゃないのかな。100点以上あると疲れちゃいます。
それでも、今回の写真美術館の展覧会はスナップショットについての展覧会なので、スナップショットの好きな私としては、どうしても気になって、見に行ってきました。嫁さんと二人で。
写真展の内容や感想は、ここで書いても皆さん退屈するでしょうから、省略させていただきます。
何点かの優れたスナップショットを見て、写真や写真展を見ること、について思ったことを書きます。
そもそも、写真展に足を運ぶ多くの人は写真が好きなので、普段から沢山の優れた写真を目にしております。写真家の写真集を買う人たちもまた然りで、普段から沢山の写真集を見ている人が多いでしょう。
私も、普段から沢山の写真作品を見る人間の一人なのですが、上手い写真や美しい写真をたくさん見ているので、美しい写真に少し飽きてきている気もします。今日見た写真展でも、ポール・フスコや日本人の若い作家の美しいスナップショットの数々を見ましたが、どれもよく撮れすぎていてなんだかお腹いっぱいにすぐなっちゃうのです。
確かにどれも良い写真なのです。そうなんですが、なんだかずっと見ていたいと思えるようなものじゃないんです。僕が見たい写真は、ずっと見ていても退屈しないような、薄味の写真なのですが、なかなか世間には薄味の写真作品は存在しません。どれも味付けが濃くて、主張が強すぎるのです。
それなら、「コンポラ写真」が良いのではないか、とおっしゃる方もおられるかもしれません。確かに僕は「コンポラ写真」も好きなんですが、「コンポラ写真」のあり方だけが薄味の写真の有り様ではない気がします。
あんまり上手くなくて、明るくも暗すぎもしないで、作家性に乏しく、ただ無名のスナップショット。こういう写真が見たくて、しょうがないので自分でそういう写真を撮ろうと思って写真を撮ってます。
コメントをお書きください
oh yeah (火曜日, 25 1月 2011 21:49)
僕も先日写真美術館に行ってこの展示を見てきました。
スナップショットは、もちろん作り込んでるのもあるんでしょうが、原則としては、日常に広がっているものを写真という一瞬を切り取って定着させる方法にして見せることで、日常なのにこんなふうに見えるんだね、すごい、と、見ててわかりやすくて楽しいので、好きです。その意味では、作家性の強弱に関係なく、どれもおもしろいかなと思って見ていました。
作家性といえば、旧新橋停車場でやってるのは、たぶん作家性がすごく薄いんでしょうが、昔の東京という瞬間を切り取ったものとして、楽しめました。
yoshisaburo (水曜日, 26 1月 2011 22:06)
何日も前のブログまで振り返って読んでくれてありがとう。
写真と作家性の問題は奥が深くて、私も何が写真の作家性なのか未だにわからずに居るのですが、ここで私が書いた作家性は「コンセプト」と置き換えられるかもしれません。
コンセプトはどんな写真作品にも、仕方なくついてきてしまうものだけれど、コンセプトだけで見せない写真、コンセプトが見えて来ない写真に私は魅力を感じます。
旧新橋停車場の写真、見に行ってみます。
教えてくれてありがとう。
また遊びに行きましょうね。
oh yeah (月曜日, 31 1月 2011 00:24)
おお、おもしろいですね。
先日、森山大道の本(ご存知かもしれません)を読んだのですが、スナップ写真について、
「中途半端なコンセプトは捨てて、とにかく撮れ」と言ってました。
ありがとうございました。