久しぶりのJazz。ローランド・カーク

昨日の地震でうちのCDラックに入っていたCDが半分ぐらい落下した。そのおかげで、一定の秩序を持って並べてあったCDの順番がめちゃくちゃになった。

 

幸いなことに、今のところ割れているCDはなさそうなのだが、まあ、一枚一枚チェックしたわけじゃないから解らない。それでも、津波の被害にあった人とかに比べたら、被害なんてまったくなかったようなもんだから、有り難いことだ。

 

地震のおかげで、いろんな大変な思いをしている方がいらっしゃるだろうから、もう、地震について書くのはよそう。きょうはJazzについてです。

ローランド・カーク(Roland Kirk)をご存知だろうか。

ジャズが好きな方は一度くらいは聴いたことがあるかもしれない。写真をご覧になったら解る方もいるかもしれない。

 

Roland Kirkはまぎれもなく天才である。Jazzミュージシャンとしても、Jazzの文法は完全に理解していて、それを自在に操ることができるし、Jazz以外の音楽もこなせてしまう。サックス同時3本吹きのインパクトが強すぎて、彼の音楽そのものをちゃんと聴けるようになるまで、かなり時間がかかってしまった。

 

学生の頃は、ビール瓶を二本くわえてローランド・カークの真似をしたり、笑いの種にしかしていなかったが、大学の後輩にローランド・カークの音楽の素晴らしさを教えてもらって、それから聴くようになった。彼の音楽の素晴らしさを一番端的に表しているアルバムがある。私もその後輩から教えてもらったのだが、皆さんも是非聴いてみて欲しい。

『Blacknuss』というアルバムなんだけれど、これが素晴らしい。ローランド・カークのアルバムの中でも一際キャッチーでありながら、内容の濃いアルバムに仕上がっている。こういう音楽を奏でられる人間がこの世にいるということ、ソウルミュージックの偉大なマイルストーンである。

 

それで、久しぶりに、ローランド・カークを聴いてみた。ジャック・マクダフと共演しているアルバム。とても素晴らしい。それで、サックス同時2本吹きの名人も思い出した。George Braith。彼はローランド・カークよりもマイナーなミュージシャンなので、聴いたことない方も多いかもしれないが、ソウルジャズの隠れた名人である。ローランド・カークのような多彩さは無いけれども、コテコテのジャズを聴かせてくれる。

 

しばらくコテコテのジャズは疲れるので避けてきたが、久しぶりに聴いてみると、なかなか良い。グラントグリーン等素晴らしいバックのミュージシャンに支えられながら、いぶし銀のサックスを聴かせるジョージ・ブレイス。こちらも機会があったら是非聴いてみてください。