師匠からの電話。予備校時代に学んだ優しさ。

このところ仕事が結構忙しくて、殆どまともなブログをかけませんでした。読んでくれていた方、ごめんなさい。それに、昨日はブログをさぼってしまった。昨日は落ち込んでいて、ブログを書く気にもなれなかったんだ。

 

昨日、バイクの教習の卒業検定に落ちてしまった。もう三回目の不合格だったから、もう絶対免許は取れないんじゃないかと思って心が重たくなった。それでも、とにかく補習を受けようと思って、気を取り直してキャンセル待ちをして一時間補習を受けた。左右の確認が甘かったこと、自分の技量以上にスピードを出していたこと、が昨日のミスだった。それでクランクで脱輪してしまい一発アウト。がっくりきたけど、これが実力と思い、素直に補習を受けた。

 

それで、疲れ果ててしまって、昨日はブログも書けなかった。

 

そして、今日4度目の卒検を受けにいった。

昨日、3度目の卒検をうけて、卒検を三回も受けるやつは殆どいないだろうとおもって、検定の説明を聞いていたら、一緒に卒検を受ける女の子も昨日が3度目だと言う。なんだそんな人も他にいるんだと思ったが、結果が不合格だったので、やっぱりがっかりした。そしたらその3度目の女の子も不合格になってしまって二人でがっくりきて、とぼとぼ受け付けにいって補習を申し込もうと思ったら、そのとき丁度一人分のキャンセルがでて、二人のうちどちらかが乗れるという。

 

「僕乗ります。」

 

っと反射的に言ってしまった。もう、ひとのこと考えている余裕がなかった。あさましい、はずかしい、大人げない。そしたらその子は「どうぞ」って言ってくれて、乗れました。うれしい。

 

それで、今日は4度目の卒検。

 

結果は合格でした。

よかった。嬉しかった。やっと取れた。これでバイクに乗れる。うれしい。無理だと思ってた。総武自動車学校の山田先生ありがとうございました。けれども、これからも免許を取るのにこれだけ苦労したことを肝に銘じておきます。僕はバイクの運転が下手だ。バイクにあんまり向いていない。そのことを覚えておこう。そのうえでバイクに乗ろう。

 

検定が終わって、家に帰ってから上野のバイク屋にバイクを見に行った。そしたら、予備校の頃の友人、「師匠」から電話がかかってきた。

 

師匠は予備校時代、それも冬にさしかかってから仲良くなった友人だ。僕の高校の同級生が一年はやく卒業して先に予備校に通っていた。「師匠」はそいつのパチスロの師匠だった。だから彼のことはあった時から師匠と呼んでいる。いまだに本名をよく知らない。

 

師匠はパチスロばっかりやっていて全然勉強はしていなかったが、よく予備校には来ていた。喫煙室にタバコを吸いにきていた。もともと函館ラサールかどこかそういう進学校出身だけあって頭はものすごく良かった。だから、全然勉強はしていなかったけれど、たいした焦ってはいなかったようだった。

 

それで、予備校の食堂か喫煙室にばかりいた私と師匠はよく顔を合わせるようになった。わたしは毎日自習室で朝から5時過ぎまで自習して、夕方から駅前で毎日飲み歩く生活だったから、夕方になると毎日喫煙室で師匠と顔を合わせるようになり、一緒に酒を飲みにいくようになった。

 

予備校というところはみんな同じ傷を持っているから、お互いの気持ちがよくわかる。お互いに優しくなれる。私は中高一貫の男子校出身だったから女の子と一緒の空間に毎日居れるってだけで嬉しかったけれど、予備校が好きだったのはそれだけの理由ではない。予備校の仲間に会うのが嬉しかったからだ。

 

色々あったけれど、師匠と仲良くしていた頃は本当に良い仲間に恵まれていた。受験の時期が毎日毎日迫ってきていたが、それだけ予備校の仲間といれる時間もカウントダウンに入っていることが寂しかった。金は全然持っていなかったけれど、毎晩毎晩飲み歩いていた。

 

予備校生活の終わり頃、僕は一人の女の子に片想いをした。センター試験が終わって、私大を受ける為に東京へ旅立つ日、僕はその女の子と二人で北大のキャンパスを歩いた。北大の食堂の横の喫煙コーナーで、その子に片想いを告白して、振られた。それで、とにかく受験の為に東京に旅立った。

 

私大の受験が終わり、札幌に戻ったら札幌は雪祭りだった。大通りで師匠と、福ちゃんと、斉藤さん達と一緒に呑んだ後、雪祭りの準備中の大通り公園を歩いていたら、涙がボロボロこぼれてきた。恋に敗れたことと、予備校生活が終わりバラバラになることが悔しかった、寂しかった。男らしくないとは思いながらもオイオイ泣いた。そんな私の姿を見て、師匠まで泣き出した。

 

いつも、パチスロやすすきののキャバクラの話ばかりしていた師匠の意外な優しさに触れて、涙が止まらなかった。もう、札幌から旅立つ時が来たと思った。何が何でもこの街を出なければ。

 

そして、地下鉄にのって家に帰って寝た。

 

それから何日かして、私は桜に包まれた国立の街を歩いていた。大学に通い新しい生活を始める為に。桜の季節が近づくと予備校の頃の仲間を思い出す。すべては、あの頃から転がり始めたのだ。

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コメント: 4
  • #1

    and_tkt (日曜日, 03 4月 2011 23:45)

    卒検合格おめでとうございまーす。

  • #2

    (月曜日, 04 4月 2011 00:50)

    合格おめでとうございます!


    予備校時代の仲間っていいですよね。
    たしかにみんな優しくて、仲間意識があって。
    でも、不安とか罪悪感とかが強くて、すごく暗くて孤独だったような気もします。
    だからこそ、すごく印象深い想い出ですね。

  • #3

    早漏 (火曜日, 05 5月 2015 03:16)

    「続きは、ちゃんとおねだりしてからね?」

  • #4

    精力剤 (火曜日, 12 5月 2015 02:52)

    「大丈夫だから、僕に全てを任せて。痛くしないよ、すぐに終わるから。じゃあ???行くよ」