ダゴールとかゲルツ、ヒューゴメイヤーとかバレルレンズを思う存分使ってみたい。

写真やカメラにご興味が無い方にはどうでも良い話なのかも知れませんが、写真というものが成り立つためには、レンズというものが必要です。まあ、ピンホールカメラとか有るので、レンズなしでも撮れないことは無いのですが、やっぱりレンズは重要です。例えば、ライカを持っていても、手持ちのレンズがフォクトレンダーだったら、フォクトレンダーのカメラにフォクトレンダーをつけて撮った場合と同じ結果の写真が出来上がります。

 

写真の重要な要素に、ピントが合っているところと、アウトフォーカスのところっていうのが有ります。最近のレンズは充分シャープですから、ピントの合っているところはどれもそんなに大差はありませんが、ぼけているところのボケ具合は、レンズによって結構違います。

特に昨今のデジカメとかはセンサーが小さいですから、大きく引き延ばしたときに、レンズの性能、レンズのクセっていうのがはっきり出てきます。だから、デジカメでシャープな写真を撮る為には、最近のレンズを使わなければいけないのですが、フィルムカメラの場合、いろんなフォーマットが有るから、いろんなレンズを使っておおらかに写真を撮ることができます。

 

いまじゃライカって言ったら大したレンズメーカーとして評価されてます。あたしも沈胴ズミクロンとか使ってますが、まあ、かなりおおらかな時代の工業製品です。四隅はちょっと流れるけれど、ピントが悪いかっていうと、そんなに悪くもなく、適度にシャープで、よくできています。やっぱり設計者に品格ってもんがないとこういうレンズは造れません。周りのピントが少し崩れるところから、真ん中のシャープさが際立つ。レンズの設計思想がしっかりしているからこういうレンズを造れるのです。

 

ニコンも、ニコノスのレンズとか、単なる優等生とは違ったちょっと一癖のあるレンズをたまに作っているので驚きます。135ミリとか、解放じゃどこにもピントが合わない凄いレンズだけれど、ちょっと絞るとなかなか使えるんですよ。GNニッコールとか、なんだか誰が何に使うのかわからないステキなレンズを造れるのは、Nikonが技術だけでなく、写真への思想を持っていたことの証拠なんですね。

 

それで、まあ、いろんな名作レンズを楽しむ為には、凄くお金がかかるのです。35ミリのレンズは、もう設計技術の戦いですので、ものすごくよくできてるレンズ以外はなかなか個性的なレンズで使えるレンズは有りません。キノプラズマートとか、気になるのは有るのですが、バカ高いし、そのレンズを常用レンズにできるのかよくわからないので、ちょっと手が出せません。それに、最近の35ミリレンズはコンピューターで設計できるようになったせいかもしれませんが、あまり個性の無いレンズが多いような気もします。少なくとも六つ切りにのばしたくらいじゃわかりません。はっきりとはわからないけれど金はかかるし、レンズ道楽は結構大変なのです。

 

そのため、レンズ道楽に至るまでの過程で志半ばで脱落する方も多いのですが、あんまりお金をかけないでお手軽にレンズ道楽の世界に足を踏み入れることもできます。まあ、そこまでしてレンズを味わったりしなくても使いやすい常用レンズが一個有ればそれで良いのですが。

 

まず、リンホフボードのシノゴのカメラを一台手に入れてください。それで、ISO100とかのフィルムをとりあえず200枚位買うんです。それで、レンズはどうするかっていうと、カメラ屋のゴミ箱にゴロゴロしているバレルレンズを買ってくるのです。レンズの長さもイメージサークルもまちまちですが、写真作品を制作する為じゃなく、レンズを味わう為に使うんですから、何でも良いのです。

 

シノゴはフィルムが大きいので、結構昔のボケボケレンズでも良く写ります。おおらかな時代の産物であるバレルレンズは、個性も豊かで、ピントもボケもきれいだったり、汚かったり、とても多岐に渡っています。それなのに、シャッターがついていないから安いのです。安いといっても、中には高いのも有ります。レッド・ドット・アーターとか、高いです。私には買えません。高いですが、ライカのレンズに比べると5分の一位の値段で買えます。

 

テイラー・テイラー・ホブソンとか、ソンベルチオとかゲルツとか聞いてヨダレが出るようになったら、あなたもかなりのレンズ通です。けれど、ライカのズミクロン一本買うお金があったら、バレルレンズは5個位買えてしまうので、お金がなくても、いろんなレンズを使えます。そんな中で、自分のお気に入りの一本を見つけてそれで写真を撮るっていう幸せはなかなか他の趣味では味わえません。

 

できることなら、バイテンのカメラを手に入れると良いかもしれません。金はアホみたいにかかりますが、バレルレンズ華やかし頃のフランス・オランダ・イギリスの名レンズを心いくまで味わえます。シノゴではカールツァイスと、シュナイダーと、フォクトレンダーとウォレンサック等メジャーどころのレンズしか有りません。それでも、なかなか楽しいですよ、レンズを味わうのも。

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コメント: 2
  • #1

    ED (木曜日, 07 5月 2015 20:57)

    「分かったら、大人しく抱かれなさい。絶対に気持ちよくしてあげるから」

  • #2

    勃起する薬 (火曜日, 12 5月 2015 05:50)

    「君はもう僕の体の一部だ」