雨の街をバイクで疾走する。

バイクに乗るようになるまでは、バイクのエンジン音とかってただの騒音でしかなかったけれども、今はバイクのエンジン音を聞くと「ああ、単気筒エンジンかな」なんて思ったりして、「いいなー、うらやましいな」なんて思ったりする。人間の感覚っていうのは本当にあてにならないもんである。まずだいいち、自分のバイクを持つまでは、Vツインだろうが4気筒だろうがバイクはみんな同じだったのに、今はハーレーのエンジン音とかに妙に敏感に反応してしまい、憧れまで感じてしまう。

 

特に自分のバイクのエンジン音にはなにか心地よさすら感じる。「無理すんなよ、あんまり無理すんなよ」って言われているようで、ノッキングとかすると「ヘタクソだなー」って笑われているような気がする。これがまた、バイクを面白くさせる。

 

いきなり本題から入りましたが、今夜はバイクについて。

今日は朝から体調が悪い一日だった。そもそも私は朝に弱いんだけれど、薬を飲むようになってから、さらに朝に弱くなった。今の会社は8:30始業なので、朝に弱い私にとっては悩ましいところである。

 

それで、朝からリポビタンDを飲んで、出社した。ああいうものを飲んでる姿を人に見られるのは恥ずかしい。そもそもあんなもんに頼って出社している時点で格好悪い。それなのに、今朝は飲んでしまった。どうせ対した効かないのに。

 

このところ、毎日午前中はだるくて、午後にはぐったり疲れてしまう。ホントに参った。だから、週末は殆どぐったりしているんだけれど、バイクには乗りたい。それで、時間を見つけてバイクに乗っている。

 

私のスティードは、エンジン音こそ上品だが、なかなか重量感が有って押し出しが強いバイクである。たった400CCのエンジンでよくもまあ、あの重たい鉄の塊を時速80キロで動かせるもんだと感心してしまう。400のバイクって普通に乗る分には必要にして充分であると思う。まあ、でかいのの方が余裕や貫禄が有るんだろうけど、普通に走っていて400で不自由は感じない。貫禄っていうのは上手い人が醸し出せばいいのである。ヘタクソなギタリストがホワイトファルコンを持ってもかっこ良くない。

 

スティードは同クラスのアメリカンのバイクに比べるとまあ、そこそこスリムな方だけれど、11リッターのタンクは結構大きいし、ハンドルも幅広い。V型2気筒のエンジンは「トコトコ」という感じのパルスを心地よく刻み、「ああ、乗ってるな」って実感を与えてくれる。

 

バイクっていう乗り物の宿命だけれど、雨の日には雨にぬれながら走ることになる。先週末土曜日、雨の中をバイクに乗って綾瀬のナップスまで行ってきた。雨の日光街道を走っているとき、タンクは雨粒で覆われ、ヘルメットのシールドは雨で視界が悪くなってしまった。そんな状況を全身で受け止めながら、一種の恍惚感に浸った。雨の街に投げ出されて、その雨をかき分けながら走る。こんな体験はバイクでしかできないかもしれない。路面は雨で濡れ、真っ黒になったアスファルトを2輪のタイヤが滑るように這いずり回る。この感覚は雨の夜の幹線道路をバイクで走らないと味わえないかもしれない。さすがに怖くてスピードは上げられないが、テールランプを付かず離れずで追いかけていく感覚は、ゲームのようであるとともにものすごくリアルに身の回りの世界を再構築させる。

 

そんなことを考えていたら今夜は眠むたくなってしまった。

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コメント: 1
  • #1

    早漏 (火曜日, 12 5月 2015 19:15)

    「寒いからさ、手???繋ごっか?」