芸が細かいバーニー・ケッセル。

蒸し暑い日々が続きます。いかがお過ごしでしょうか?

 

急にこんな話から始めてしまうと、あなたも戸惑ってしまうかもしれませんが、私は神様を信じてます。特定の宗教を信仰しているわけじゃないんだけれど、行き詰まったとき、困ったとき、先が見えないとき、いつも私は神様に祈ります。それが、浅草寺であったり、イエスキリストであったり、自分の心の中の誰ともつかない神様であったり、その時々で祈る相手も違いますけれど、私にとっては同じ「神様」です。きっと、人はそうやって心のどこかに神様を持って生きてるんじゃないでしょうか。あなたは、困ったときに神様に祈りますか。

 

今特に困っていることはありませんが、こんな時でも、私は心の中の神様に祈るのです。世界から私が消えてしまわないように祈るのです。本当は「あなたに幸せでいて欲しい」なんてこと祈れば良いのでしょうけれど、自分のことしか考えられない私は、あなたの世界から私が消えてしまわないように祈るのです。

なんでこんな話から始めたかというと、今日一日調子が悪く、ついついネガティブなことを考えてしまいました。わたしが、もし今日死んでしまったら、誰が私の墓参りに来てくれるだろう。死の床についた私を見送ってくれる人は誰だろう。そう考えたときに、ちょっと切なくなりました。

 

そんなことを考えたり、入院していた頃のことを思い出したり。今日一日私の心は、とりとめも無く彷徨っていました。それで、ふと寂しくなって、このブログを書いています。

 

ブログって、不思議なもんですね。誰を相手に書いているわけでもないようで、実際は、ごく少数の方にしか読んでもらえない。だから、私はブログをいつもあなたに向けて書いてます。その方が書きやすいでしょう?けれども、そのあなたが誰なのか私にもよくわかりません。もし迷惑でなければ、あなたがどなたなのかそれとなく教えてください。

 

それで、今日はバーニー・ケッセルです。

 

バーニー・ケッセルっていうのは、ジャズギタリストです。とっても器用な人で、鼻歌を歌うかのようにどんどんメロディーが溢れ出すようなギターを弾くギタリストです。ギター、ベース、ドラムのトリオのスタイルを確立させた一人のギタリストです。

 

なんで、今夜バーニー・ケッセルなのかは自分でもわかりませんが、偶々彼のレコードを聴いていたら、バーニー・ケッセルの作り出す、明るくて、爽やかな音楽をあなたに紹介したくなったのです。

 

「ポールウィナーズ」っていうアルバムが有って、第2作、第3作、第4作、(第5作も有ったかな?)とあるのですが、どのレコードもとっても聴きやすい音楽です。ジャズの難しいところなんて全然知らなくても楽しめるレコードです。「ああ、なんかこんなメロディー聴いたことあるな」って言うような曲を、ギタートリオにアレンジして、さらりと弾いているのです。

 

ジャズで、アレンジがきめ細かくきまっていると、どうしてもクドさがでてしまうのですが、「ポールウィナーズ」にはそういうクドさとか、リキみとかがありません。それは、シェリー・マンの軽いタッチのドラムと、レイ・ブラウンの余裕があり安定したベースが刻むビートとも関係しているのですが、やっぱりバーニー・ケッセルのギターが生み出す軽快さなのでしょう。

 

ジャズのアドリブって、和音や音階の複雑な理論に則って展開されるってモノの本には書いてあったりして、たしかにそういうところもあるのかもしれないけれど、それ以前に音楽として楽しめなければいけないと思うのです。それに対するひとつの答えがこのアルバムにはあります。「難しいことは考えるな。鼻歌を歌うかのように即興演奏をすればよいのだ」って。

 

きょうは、ちょっと調子が悪いので、ここまでにしますけれど、もしあなたがこのブログを読んでくれたなら、是非「ポールウィナーズ」を聴いてみてください。そして、僕に感想を聞かせてください。