クラプトンとマルサリスの新譜が案外凄くいい。

エリッククラプトンとウィントンマルサリスが組んだらどうなるか。

 

クラプトンはブルース、ロック寄りのギタリストだからジャズの演奏は無理じゃないか。ペンタトニックだけでジャズのソロは弾けないんじゃないか。マルサリスもそんなクラプトン相手だったら本気出せないんじゃないか。クラプトンに媚びて、ロックの曲とかを無理矢理ジャズにアレンジして、ひどいアルバムができるんじゃないか。そもそもイギリス人のクラプトンにジャズは無理じゃないのか。

 

以上が私が初めてこのCDのジャケを見たとき思ったことです。全然聞きたいとは思いませんでした。

 

けれども、一昨日買ってしまいました。

理由は簡単。凄くいいからです。

 

クラプトンもさすがベテランです。異種格闘技戦でも全然強いです。マルサリスはクラプトンの為に最高のアレンジを書いています。選曲も良い。この選曲とアレンジだったらクラプトンも殆どハンデなく戦えます。

 

すごいミュージシャンが組んだアルバムなのに、聞いてて疲れない。なんだかワクワクして、ホッとする演奏。こういう風に力がちょうど良く抜けている音楽ってなかなか無いですね。

 

クラプトンもギターでマルサリスを負かしてやろうとか考えてない。マルサリスも小難しいことをやらなくてもちゃんとクオリティーの高い音楽を作り上げている。クラプトンにとってだけじゃなく、マルサリスにとってもこういうサウンドの音楽を奏でるのは新鮮なんだろう。こんなに楽しそうな、マルサリスは初めて聴いた。

 

リンカーンセンターのオーケストラでもディキシーみたいな音楽はやっているけれど、ここまでポップでキャッチーではない。なんだか半分お勉強みたいな音楽ばかりやっているマルサリスが、クラプトンのおかげでお勉強の要素を取っ払って作品を仕上げている。

 

レコードレーベルのやらせの企画ものという評価もされるであろう。コアなジャズファンは嫌がるかもしれない。でも、こういう音楽も楽しんで聴けるのがおとなだと思う。

 

是非聴いてみて下さい。

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コメント: 3
  • #1

    oie (木曜日, 06 10月 2011 22:31)

    僕も買いました。レイラ以外はクラプトンが選曲したらしいですね。楽しく聞いています。

  • #2

    精力剤 (木曜日, 07 5月 2015 21:28)

    とにかくグッジョブ!

  • #3

    早漏 (木曜日, 07 5月 2015 23:11)

    これはなかなか興味深いね