ZT ampが気になる。Lunch box欲しい。

まったく世の中には欲しいものばかりで、困ったもんである。

あれを手に入れたらこれが欲しくなる。これを手に入れたら、あれも欲しくなる。そんなチェーンリアクションで、物欲が収まることが無い。

 

例えば、最近自分はジャズについて勉強不足であったことに思い当たり、相当数CDを買い集めて聞いた。それも、クラプトンとウィントン・マルサリスのCDを買って、聴いたことが始まりだった。クラプトンとウィントンのおかげで、ディキシーのジャズを再度聴いてみることにした。それで、そういうオールドスタイルのジャズのCDを何枚も買った。

 

そのおかげで、古いスタイルのジャズからあらためてモダンジャズとは何であるかが少しわかったような気がした。けれども、古いジャズについては何にもわからないまま今日を迎えている。

 

さて、今日はアンプの話

小型の大出力コンボアンプ。ってきくと、一体どんなものを想像するだろうか?そんな怪しいもの使わないよ、とか、低音全然出ないから使えないだろうとか、思うでしょ。たしかにその気持ちわかります。普通にロックとかブルースとかをやるアンプだったら、フェンダーやマーシャルのアンプを使うにこしたことありません。それか、もっと拘ってブティックアンプを使ったり。

 

私も、アンプの好き嫌いが激しくて、初めてアンプを所有した時(親に買ってもらったとき)から真空管アンプ以外は興味なかったし、やっぱり音も古いフェンダーのツイードアンプの音が一番好きです。ボリュームをフルテンにしてもそれほど歪まないで、且つ程よくウォームで、輪郭のはっきりした音が好きです。

 

マーシャル、VOXのアンプも好きなアンプはありますが(AC15とか)やっぱりそういうブリティッシュ系のアンプよりも、フェンダーの音が好きです。ブリティッシュ系のアンプは音が太くて低音も豊かなんだけれど、フェンダーみたいなジャリっとしてパリッっとした感じがあんまりでないのでやっぱりフェンダーのアンプが好きです。

 

それで、フェンダーのアンプのクローンを自作したり、スタジオでツインリバーブやデラックスリバーブを使ったりしてきたのですが、結論は5E3に勝るアンプは無いということでした。

 

その5E3は扱いやすいアンプなんだけれど、なんせ音も体積も大きいので今の家に置いておいて常用のアンプとするにはちょっと無理かと思い、母校のジャズ研に貸し出しています。

 

そんなこともあり、最近ジャズを弾く為のなるべく歪まなく、かつ音がシャープで持ち歩きやすいアンプは無いかと思い、密かに色々なアンプを見比べていました。近年色々なブティックアンプメーカーから、小型のコンボアンプやアンプヘッドが10万円以内で出ていて、それらのアンプも気になっていました。同じ10万円出すなら思い切ってデラックスリバーブのシルバーパネルを買ってしまおうかとも思っていました。けれども、小さいアンプってやっぱり音量を上げると結構歪んじゃう。ブティックアンプメーカーも小型アンプについては歪みの味付けには拘っているけれど、クリーンにはあんまり神経を使っていない。それで、あんまり気に入ったアンプがない、いや、あるにはあるんだけれども、予算オーバーだったりサイズオーバーだったり(Dr.Zとか、Deluxe Reverbとか広いお家に住んでいたら欲しい)。

 

そんなとき、ネットで見つけたのがZT ampのLunch Box。練習用アンプの大きさとしても小型で、音質も評判いいみたいだったのでとっても気になりました。

 

先週末渋谷へいく用事があって、池辺楽器のアンプステーションに寄って試奏してみましたがなかなか良い音でした。ちょっと音は固めだけれど、シャープで濁りの無いクリーン。正直、最近のフェンダーのチューブアンプよりもずっと好きな音でした。それに出力が200Wもあるから,かなり音量を上げてもクリーンでならせるのが嬉しいところです。

 

音が固いことについては、いやなら外付けのキャビネットにつなげば良いことですし、最近のデラリバのリイシューみたいにギラギラした堅さではありません。

 

それに、驚くのはその値段。3万円弱なんですよ。持ち歩きのことも考えてピーターソンとかポリトーンとかも候補に考えていたけれど、新品で3万円でこんな良いアンプが手に入るなんて夢のような話です。ピーターソン、ポリトーンみたいな器用さと繊細さは無いかもしれませんが、音は結構好きな音でした。

 

それで、ソリッドステートのLunch Boxに、真空管アンプ以外には興味なかった私も、すっかり参ってしまったのであります。