Apertureを購入した。とりあえず使ってみる。

私の手元には膨大なモノクロネガがある。

学生の頃から趣味で写真を撮っているのだけれど、そのネガがフィルム数千本分ある。学生の頃は一年で千本はとっていたので、その頃のネガだけでも段ボール箱数箱分ある。今見てみると下らない写真だらけである。

 

当時は、自分もイッチョマエの写真作家であると大それたことを思いながら写真を撮っていたから、結果として膨大な量の下らないネガだけが残った。もう二度と引っぱり出すことは無いかもしれないが、学生時代の数少ない幸せな記録である。だから捨てないでとっておいてある。

 

写真について、もうそんなにカッコつけたこと言わなくて良くなったので正直に言うけれど、私は写真は純粋に記録という側面を持っていることがとっても好きだし、何度も反芻できるところが好きだ。

学生の頃はとったら面白そうなものを探して撮っていたけれど、今は撮りたいものだけしか撮らない。今の私が撮りたいものは、街、暗いランドスケープ、雑踏の中の人々、自分の好きな人や物である。猫とか犬にはそれほど興味ないし、モデルさんを撮りたいとも思わないけれども、可愛い女の子は撮りたいと思っている。

 

カメラはずっとライカを使ってきたけれど、最近はデジカメも使っている。デジカメは安い値段でカラー写真が撮れるので重宝している。良い時代になったもんだ。フィルムカメラは、フィルム独特のディテールが再現されるので、こんな時代になっても未だ使っている。

 

フィルムの値段はトライエックスが一本450円くらいになってしまったが、昔に比べりゃそんなに高いわけでもない。土門拳やブレッソンの時代は今で言うとTri X一本千円くらいの感覚である。あんな時代に湯水のようにフィルムを使ってたんだから尊敬に値する。彼らへのオマージュとしてフィルムが一本千円くらいになっても使いたいと思う。

 

そうそう、最近オリエンタルが新しい印画紙を出していて驚いた。この時代に新しい印画紙を出すなんて羨望に値する。オリエンタルは素晴らしいブランドだと思う。私は印画紙にそれほどこだわらないけれど、紙の白さが無愛想なオリエンタルは好みの印画紙だ。ベルゲールとか使ったこと無いけれど、あんまりこってりした印画紙は好きじゃない。ああいうのは、スデクみたいに写真が上手い人が使うもんだと思う。

 

それで、フィルムに印画紙で写真を楽しむのは、それはそれで良いのだけれども、昨今の世の中はパソコンの時代である。インターネットの時代である。だから、ブログにもデジカメで撮った以外の写真も掲載したくなった。それで、スキャナーで取り込んでるのだけれども、取り込んだあとの写真を修整するソフトが無くて困っていた。

 

前のパソコンにはPhotoshopエレメンツが入っていたが、マウンテンライオンの新しいパソコンでは古いバージョンのエレメンツが使えない。しかたが無いので、写真編集ソフトを購入した。Apertureである。

 

とりあえず、手元のモノクロネガを読ませてみた。珠ちゃんの演奏風景である。珠ちゃんはとても魅力的な被写体だ。だから写真に撮りたいと思う。それでも、気後れして、今日という日までたったの12カットしか撮っていなかった。

 

その12カットから、わりと良くとれてる一枚がこの写真です。