あまく危険な香り。女性関係の失敗の数々

昨日も書いたけれど、春の訪れが私の身体にも確実に影響を与えている。

 

それはそれでやる気が出ていいことなのだけれど、バリバリやる気にあふれている時はそれだけ失敗も多い。特に、異性との遭遇、関係において失敗をしがちである。

 

失敗と言っても、関係を持つといったことや、できてしまうとか、そういった本物の失敗ではない。もっと軽微な失敗。言い換えれば、フラれるということだ。

私は惚れっぽい方だと思う。いや、確実に惚れっぽい。

 

以前勤めていた会社の同僚と酒を飲んだとき、どんな女が好きかという話題になった。髪の長いのが良い、胸のでかいのが良い、目が大きいのが良い等と色々な意見が出たが、私の答えは簡単であった。私を好きになってくれる女の子が好きだ。私の門戸は広い。

 

もちろん、会って一目惚れっていう女の子もいる。しかし、私は不器用なのでそういう娘とは恋仲になることは無い。殆ど無い。一目惚れの女の子達はなんとなく神々しくて手を出しにくいし、大抵うまいこと行かない。もちろん、例外はあるけれど。

 

そんなんだから、ころころ、すぐ女の子達を好きになってしまう。特に躁状態のときは気をつけなければならない。それで、気づいたらあっという間に深みにはまってしまい、あっという間にふられ、がっくりきてしまう。

 

去年の5月にもそんなことがあった。もうずっと前のことだからブログに書いてるのだけれども、こっぴどく失敗した。

 

去年の5月、これもまた元勤めていた会社の同僚と久しぶりに会って酒を飲んだ。そのとき、私の知らない女の子達3人と一緒だった。話しによれば元同僚の知り合いらしい。まあ、言ってみれば合コンのような感じになった。そのとき私はかなり元気な頃だったので、酒はがぶがぶ飲めるし、言葉は口からマシンガンのように飛び出し、確実に女の子の笑いをとり、その合コンではほぼ一人勝ちだった。

 

2件目のカラオケを出て、さあもう一件行こうとなったときに、私は3人の娘のうち一番気に入った娘と二人でタクシーに乗って他の連中と別れた。お持ち帰りである。

 

そのあと、とりあえず新宿に出てちょっと静かそうなお店に二人で入り酒を飲んだ。飲んで話しているうちにどうやら相手の女性が既婚者だということがわかり、彼女の家庭での悩みを聞いたりした。彼女は「死にたい」という、

 

「ねえ、死にたいと思ったことある」

 

彼女に聞かれた。

私は、鬱で入院したクチであるから、そっち方面は得意分野である。「死にたいと思って、死のうとしたことがある」と答えた。

 

テーブルの上に置いた彼女の手が震えていたので、とりあえず私の手を重ねた。彼女は涙を流していた。どうして、と聞くと、「私の死にたいと思う気持ちをわかってくれる人に会えて、こうして二人でいられて嬉しい」という。あー、長い間うつ病を患っていて良かった。今日この日のために、何年間も毎日薬を飲み続けてきたのかもしれない、と思った。

 

話しもしみったれてきたし、時計は12時を超えてしまっていたので帰ることにした。帰り際に、彼女が肩を寄せるので、「キスしようかな」っとちょっと思ったが、お互いに既婚者であることを思いだして、鼻と鼻を付けあわせて別れた。こういうところ、私は酔っぱらっても律義だ。

 

ここまでは、とても上手く行っていたのだが、ここからがいけなかった。私はそのとき、バリバリ、ビンビン、元気だった。それだけではない。なんだか自分が世界を征服したような気持ちだった。万能感があった。私に不可能は無い、そう思っていた。今おもえば、病気だったんだな。

 

次の日から、彼女に何通もメールを送った。はじめのうちは彼女も相手をしてくれたのだが、1週間もしないうちに、彼女から「もう二度とメール送るな」と言われた。既婚者同士が日がな一日何通もメールをやり取りするのは絶対におかしい、すぐにやめるべきだ、というのである。

 

そこで、引いておけば良かったのかもしれないが、私はバリバリ元気で、万能感である。「じゃあ、二人で逢おう」と迫ったら、「ばかなこと言ってんじゃないよ、どうゆうつもりなの」と言われたので、「俺と付き合おう」と返したら、「なんで私があんたなんかと付き合わなくちゃいけないのさ、ふざけんじゃないわよ」と言われた。

 

突然のサヨナラであった。腹いせに薬を沢山飲んで死んでやろうと思った。まあ、薬を沢山飲んでも命に別状が無かったおかげで今の私がいるのだが、妻にはとても心配をかけた。

 

事の次第を妻と、主治医に全て話した。妻は優しく許してくれた。素晴らしいパートナーである。主治医は「今回の失敗を活かして、次に失敗しないようにしましょう」と言ってくれた。有り難いアドバイスである。

 

冷静に考えると、熱くなっていたのは私だけで、相手の彼女は、ちょっと二人で酒飲んだ相手にしつこく付きまとわれた、としか思ってなかったのだろう。けれども、私はそれに気がつかなかった。万能感、バリバリ元気、ビンビンのせいである。

 

季節は春から夏へと変りつつあった。私の躁状態もそれからほどなくして終わった。

 

この件があってから、私は自分の体調と、異性との関わりあいについて、慎重な姿勢をとるようにしている。

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コメント: 1
  • #1

    精力剤 (火曜日, 12 5月 2015 07:32)

    「じゃあ、俺からも宣戦布告。必ずお前が俺のこと好きって言わせて見せるよ」