今日はギタリスト以外にはどうでも良い話し。どうでも良いことなんだけれど、ギタリストにとっては大事な話し。
トランぺッターは楽器について一言あるヒトが多い。バンドの練習なんかでトランぺッターが二人以上揃うと、必ずトランぺッターどうしで楽器の話しをする。やれどのラッパがどうだ、このラッパはどんなクセがあるなんて話しだ。それと、必ずと言っていい程マウスピースの話し。チェットベーカーがバックの6Bだ、マイルスはジャルディネリだ、クリフォードブラウンはニューヨークバックの12だとか。トランぺッター以外にとってはどうでも良い話しだ。
しかし、トランぺッターは自分の唇のコンディションに常にナーバスであるから、その不安を少しでも楽器でカバーしたいのだ。この楽器があるから大丈夫、今日はきっとハイC以上の音符もはずさないで吹ける。とか、このマウスピースは唇への負担が少ないから、今日はきっとばてないで最後まで吹ける。とか、そんなことを常に思っている。だから、トランぺッターが集まると必ず楽器の情報交換が始まる。
私自身もトランペットを吹いていたので、その気持ちは痛い程わかる。私は、あるジャムセッションで、一曲しか吹いていないのに、曲の自分のソロの1コーラス目で唇がばてて音が出なくなってしまったとき以来、トランペットを吹くことは諦めた。私にはトランペットは向いていないようだ。これならきっと大丈夫、と思っていた、ブッシャーのアリストクラートにバックの3Cをつけていつも通り吹いていたのに、いきなり音が出なくなった。それ以来、トランペットはもう吹いていない。
今でも、トランペットに未練はある。ギターなんかより、ずっと説得力のある音が出せるし、人間の声に近い表現ができる素晴らしい楽器だと思う。とても難しい楽器だが、それだけに魅力的な楽器だ。けれども、もうトランペットは諦めた。
それで、話しを戻そう。今日はギターの話し。
ギタリストだったら自分のギターにどんな弦を張っているかくらい当然皆知っているだろう。ギター屋に弦を買いにいく度に迷っているっていうギタリストなんて殆どいないと思う。大体いつも同じ弦を買って張っているだろう。
ギターの弦には、おそらくトランペットのマウスピースなんかよりずっと色んなブランドがあるし、色んなゲージが出ていると思う。ちょっと思いつくままに挙げても、アニーボール、ダダリオ、ラベラ、ディーンマークレー、エリクサー、ヤマハ、マーチン等他にも沢山ある。そのうちのどれを選んで張るか、はじめはものすごく迷うと思う。同じブランドでも、スチール弦、ステンレス弦、フォスファーブロンズなんとか沢山ある。自分の出したい音によっても違うだろうし、ピッキングの強さ、チョーキングのしやすさ、耐久性なんかを考慮して選ぶのだと思う。だから、それぞれのギタリストによって使う弦は異なっている。弦の選び方も異なっている。
ここで私が提唱したいのは、弦を選ぶにあたって、ジャケットに合わせるネクタイを選ぶような感覚で弦を選べば良いということだ。あまり既成概念にこだわらず、自分なりのコーディネートをどんどん試してみれば良い、試しているうちにしっくり来る組み合わせが見つかるだろうし、かといって一つの組み合わせにこだわらなくても良い。その時の気持ち、プレイスタイル、出したい音によってどんどん変えてみていいと思う。ちょっと不釣り合いな組み合わせ、例えばES-175に09のペラペラのゲージとか、エレアコにエレキ弦とか、やってみても良いと思う。ギターを弾くにあたって、弦のアクション(弦高だけでなくテンションも含めて)はとても重要なファクターだ。今まで出したくても出せなかった音がひょっとして出せるかもしれないし、弦を変えても何も変わらないかもしれない。
私の弦の選ぶ基準はまず、入手のしやすさだ。私は普段、どこの楽器屋でもたいてい手に入るブランドの弦を使っている。エレキはダダリオ、アコースティックはアニーボールとマーチンをギターにより使い分けている。ダダリオの弦は地方都市に行っても、かなり色々な種類のゲージが手に入るだからエレキはダダリオにしている。
次に、ゲージだが、フィンガーピックをするさいに右手が程よいテンションを感じれるゲージにして、ソリッドギター、セミアコには11から始まり52で終わる3弦がプレーンのゲージ、フルアコには11-52の3弦が巻き減のゲージ、ES-165にはダダリオの11から始まるフラットワウンドを張っている。どれも、一般的なロックギタリストよりも少し太めで、ジャズギタリストより細めのゲージを選んでいる。理由は、普通のヘビーのピックを使ったとき程よいテンション感があり、フィンガーピックもしやすく、且つジャズっぽい運指のコードを鳴らすときにも音が濁らずに一音一音がくっきりと聴こえるのが好みだからだ。
アコースティックにはマーチンのSP弦のライトゲージを、Chakiにだけアニーボルを張っている。所謂ドンシャリで鳴らしたいギターにはマーチンのSP減がよくあう。ギブソンにもマーチンを張っている。ギブソンアコースティックは音の分離が良いから、マーチンを張っても音がつぶれない。チャキは、もともと音が暴れる傾向にあるギターだから、あえてあまり高音がシャリシャリしなくて、低音もくっきりし過ぎないアニーボールを張っている。それでも十分ジャリジャリした音が出る。ネックがメイプルのせいもあるだろう。
難しいのがガット、サバレスの弦は音がくっきりしているので使っている。私の所有するガットギターは音の輪郭があまりはっきりしないギターなのでサバレスにしているが、これがベストなのかどうかはわからない。
ゲージ選びは、弾きやすさと、自分が弾いたときの音の聴こえ方を確認して選ぶしかない。50年代には今みたいに細いゲージの弦があまり流通していなかったと聞くから、おそらく59レスポールとか50年代のストラトには3弦が巻弦のゲージを張って弾いてたんだと思う。だからなのか50年代までのギターのネックグリップは今のギターに比べて太い。
ステンレスの弦で、どこでも容易に手に入るセットがあったら、テレキャスターに張ってみたいが、もしどなたかお勧めがありましたら教えて下さい。
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seks telefon (土曜日, 04 11月 2017 02:28)
Kennymi