それは今から14年ほど前の春、ハタチで大学に入学した。
同じクラスに小樽出身の男がいて、すぐに友達になった。もう一人神戸出身の男もいて、三人で毎週のように酒を飲んだ。
あの頃は三人ともまだ自分のパソコンは持っていなかったので、エロサイトとかの存在は知らなかったが、かといっても、エロ本やエロビデオを買ったりもしなかった。そもそもテレビを持っていなかった。
大学に入りたての女の子達は開放的で、春の陽気も手伝い、性欲のはけ口には苦労しなかった。
もっとも、私はあまり性欲は強くないので、月に一二度くらい何とかなればそれで性欲はおさまった。
しかし、男三人が集まり話すことといえばおよそ九割が下ネタと、クラスの女の子の話だった。
幸い、私のクラスにはかわいい女の子が比較的多くいた。とは言っても五人位だが。私はクラスの女の子の名前を列挙した星取表を作成し、三人で星取表をうめた。
その作業が終わると、性欲をどう解消しようかという話になった。学生の私たちは金がなく、風俗店とは縁が無かったので、やれテニスサークルの新歓コンパだ、やれダンス部のパーティーだと話し合ったが、どれも、性欲の解消という目的の為には、長過ぎる手続きが必要なので、今から準備するのは面倒だ、ということになった。
その時、小樽出身の男が、
あっ、いい方法がある!
と言って急いで自転車に乗り何処かへ行ってしまった。
三十分以上神戸出身の男と二人で酒を飲みながら、彼を待った。そのうちに私は酔いつぶれ、眠ってしまった。
起こされてみると、小樽出身の男がいっぱいに書籍の詰まったビニール袋を持っていた。彼の家の近所の古本屋で特価販売されていたという官能小説だった。
私たちは、とりあえず、眼鏡をとり、思い思いに官能小説にかぶりついた。確かに、なかなかよく書けてはいたが、性欲の「解消」には結びつかなかった。
思えば牧歌的な青春時代だった。
コメントをお書きください
勃起不全 (木曜日, 07 5月 2015 21:54)
「じゃあ、“もっとして”って言って?」
勃起不全 (火曜日, 12 5月 2015 08:31)
「大丈夫。僕に全部任せて? すぐ終わるよ」
インポ 治療 (火曜日, 12 5月 2015 11:18)
「ん? 何だよ、んな嫌そうな顔すんなよ」